Sunday, August 27, 2006

BigFatCat and the Snow of the Century 49 p.56

勝瀬大祐訳
「今、スタンドポイントへ行く道は完全にふさがれています。スパイグラス地方のすべての公共
交通機関は停止しています。もっと警告があるまでは、家の中にいてください。」フランクのラジオは何度も同じ言葉をくり返していました。ビージーズ、ジョージ、パディは、みんなたき火のまわりに座って、憂うつそうにラジオを見ていました。風が土台から古い映画館を土台から揺らして、外がどれだけ危険かを彼らに思い出させました。ビージーズはため息をつきました。「猫がまだ生きている可能性はないよ。」だれも答えませんでした。ジョージとパディは悲しさで黙ったままたき火を見ていました。ビージーズは床を見つめていました。「ちがうよ。」だれかが言いました。ビージーズは視線を上げてジョージとパディを見ましたが、2人共頭を横に振りました。それは彼らのどちらでもありませんでした。その声はビージーズの後ろから聞こえました。

Tuesday, August 22, 2006

BigFatCat and the Snow of the Century 48 p.55

勝瀬大佑訳
「お前はこの車がいくらするか知ってるのか。前のバンパーはたぶんお前の銀行口座の全額よりも高いだろう。そして、見ろ。この新しいオーディオシステムは・・・いまいましい。もうどうでもいいさ。とにかく私は金持ちなんだ。」ジェレミーがハンドルを左にきると、車はオールドエヴァービルの方へ回転していき、思い雪の山へ前から突っ込みました。

BigFatCat and the Snow of the Century 47 p.54

勝瀬大佑訳
「私はアウトサイドモールに行く必要があるんだ。あの角を左に曲がってくれ。丘の向こうにあるんだ。」「あの角だって」ジェレミーは前には存在しない道を指さしてさけびました。「あの角。おかしいんじゃないのか。私たちは遭難して、死んでしまうぞ。」エドは深呼吸をして、落ちついて言いました。「じゃあ、あの角で私を降ろしてくれ。」「冗談だろ。」「いや、本当だ。車を脇へ寄せてくれ。そうしたら私は降りるから。」その角はすぐに近づいてきました。「おい、ちょっとまて。もう一度考えてみよう。おまえは私にこの特に高級なリムジンをあの雪の山につっこませてほしいのか。」その角はもうすぐそこでした。ジェレミーは一瞬エドが雪の中へ出ていこうとしているのを見ると、急いで言いました。

Thursday, August 17, 2006

BigFatCat and the Snow of the Century 46 p.53

勝瀬大佑訳
そしてこの時、その言葉は完全に意味を成しました。エドはまた窓にとびつき、できるだけ頭を突き出しました。雪が彼に激しくあたりましたが、およそ100フィート先に、古いエヴァービルつまりアウトサイドモールへ行く道を見つけることができました。あれは店のことじゃなかったんだ。エドは思いました。決してそうじゃない。「次の角を左に曲がってくれ」エドはジェレミーに言いました。「なんだって」ジェレミーは聞き間違えたのかと思いました。信号の左へ行く道はとても細くすでに深々と雪の中にうまっていました。それは道とさえいえませんでした。それはただの雪の山でした。

Sunday, August 13, 2006

BigFatCat and the Snow of the Century 45 p.52

勝瀬大祐訳
あのとき以来、起こったことすべて、良い事、悪い事があっても、猫はいつも彼といっしょにいました。雪の下に死んで横たわっている猫のイメージがまた彼の心に浮かんで、彼は涙をこらえようと目を閉じました。「ウィリー」エドはほとんど祈るように言いました。それは外の絶望よりも強くて、彼が知っている唯一の言葉でした。まさにその名前が彼の心に何かを思い出させました。幸運の紙きれです。その何かは彼にポケットからその紙きれを取り出して、もう一度読むように言いました。そして彼はそうしました。ほとんどの宝は、それを最初に見つけたところにある。

BigFatCat and the Snow of the Century 44 p.51

勝瀬大祐訳
「ヴァリー・ミルズ通りだって。ここじゃないか。」エドはくり返しました。彼らは少し前に「大きな看板」を通り過ぎていました。「いつ・・・」
 でもすでに電話は切れていました。その子はおそらく内気か恐がりでこれ以上話すことができずに電話を切ったのです。「ありがとう」エドは電話に向かってやさしく言って、もう一度窓の方ヘ急ぎました。彼はジェレミーに言いました。「女の子から電話があった。彼女はこの近くのどこかで私の猫を見たと言っていた。」「それで君は彼女を信じるのか。」ジェレミーは皮肉な口調で言いました。エドは猫の痕跡を見つけようと車の中を前へ後ろへ行ったり来たりしました。ジェレミーも自分のところの窓を開けました。すぐに雪が車の中をふき抜けて、車の中を外とほとんど同じようにしていきました。彼らは何度もまわりを見ましたが、見えたのは白い地面だけでした。エドは立ち寄ったことがあるサンドイッチ屋の看板を見つけました。彼はまだ新しい仕事を探しているときの、道端の自分と猫の亡霊のイメージをうかべているようでした。

Friday, August 04, 2006

BigFatCat and the Snow of the Century 43 p.50

勝瀬大佑訳
ジェレミーの携帯電話が突然鳴りました。エドは電話を手さぐりで探しました。彼は冷たい手で通話ボタンを押すのに少し時間がかかりました。それは短い間でしたがエドにとっては恐怖の瞬間でした。彼は電話をかけてきた人が電話を切るのではないかと恐れていました。「たぶんただの別のいたずら電話だろ。」ジェレミーはつぶやきました。「もしもし」エドは電話に向かって言いました。「もしもし。」電話の向こうから何か物音はしましたが、声は聞こえませんでした。それはまた別のいたずれのようでした。もうすでに5回のいたずらがありました。でもこときは長い沈黙のあと、スピーカーから小さな女の子の声が聞こえました。「私、お兄ちゃんの子猫を見たの」女の子は言いました。「ヴァリーミルズ通りを歩いていたの。モールの大きな看板の近くよ。」

BigFatCat and the Snow of the Century 42 p.49

勝瀬大佑訳
「おい、残酷なことは言いたくないが、もしまだ猫が外にいればもう死んでいると今までにわかっていると思うぞ。」ジェレミーはもう一度バックミラーを見ました。エドはジェレミーが言ったことを聞いていないようでした。「ウイッシュボーン。聞いてるのか、おい。こんなところで外にいたら簡単に死んでしまうぞ。わかってるんだろ!」エドは下唇をかみました。道端のニューモールの大きな看板が道の向こう側に立っていました。その下のすべてのものはすでに雪に埋まっていました。彼はジェレミーが正しいことは分かっていました。どこかで猫を通り過ぎているかもしれませんでした。彼の心は彼に意味がないと言いました。でも、今日早くから通りに座っている猫のイメージや同じ猫が冷たい雪の下でゆっくりと凍え死ぬイメージが浮かんで、エドはあきらめることができませんでした。いくつかのものは変えることができる。彼は信じなければなりませんでした。彼はすべてのものを失うことにかなりうんざりしていました。

Tuesday, August 01, 2006

BigFatCat and the Snow of the Century 41 p.47-p48

勝瀬大佑訳
ジェレミーの黒いリムジンは、ヴァリーミルズ通りを南に行く途中に蛇行しすべりながら雪と格闘していました。車は何度も道をはずれてすべっていき、エドを何度も後ろの席にはじきとばしました。彼はすぐに起きあがりましたがまたすぐにはじきとばされて、毎回何か固いものに頭をぶつけました。「車を安定さえてくれ。」エドは5度目に後ろのドアにぶつかったときに後ろの席からジェレミーにさけびました。ほとんど視界ゼロで運転しているジェレミーは怒ってさけび返しました。「そのダメな窓をしめたほうがいいんじゃないのか。肺炎になってしまうぞ。」雪は後ろの窓を吹き抜けていました。車の外だけでなく中でも雪が渦巻いているリムジンを運転するのはよりいっそう難しいことでした。エドは窓から半分頭をつき出して、目を道端に向けていました、でもこの雪の中一匹の猫を見つけるのは不可能でした。エドの唇は青色から黒色に変わっていて、彼は、寒い風の中、かろうじて目を開けていることができました。時間が過ぎていくうちに、彼から希望がなくなっていきました。ジェレミーはエドをちらっと見て、彼の絶望的な表情を目にしました。彼は一度つばを飲みました。